鷺沢萌「ウェルカム・ホーム!」★★★★★読了

ウェルカム・ホーム! ISBN:4103780053



愉快痛快、大爆笑、そしてほろりと心の中の大事なところを暖かくしてくれる作品です。見事に私のストライクゾーンのど真ん中を打ち抜いてくれて、文句なしに面白いです!!

  • 渡辺毅のウェルカム・ホーム
  • 児島律子のウェルカム・ホーム


の短編2編が収められているのですが、(私が基本的に短編は苦手なのですが)、どちらもよいです。例えば1編目の「渡辺毅の…」は登場人物、大人3人、子供1人はみんな普通の行動をしているのですが、最初の状況設定がちょっとだけおかしい、でも理屈は通っている!ので、どんどん話がおかしな方向にずれていってしまうという
シットコムシチュエーション・コメディ)」
を彷彿とさせます。同じ登場人物で長編・シリーズ化で読みたかったです。過去形なのが悲しいやね…。

実は私は鷺沢萌さんの著書は2冊目で、1冊目が「ケナリも花、サクラも花」

1994.2.15初版 177p. ISBN:4103780029
で、それ以降まったく鷺沢さんの本を手に取って来なかったのですが、こんなに面白いだけではなく、笑わせてくれる小説を書ける方だとは思いませんでした。10年近く時間を無駄にしましたね。これからこの失った10年を取り戻すつもりで鷺沢さんの本を読みたいと思います。

amazon:鷺沢

本編とはまったく関係のないこと


  • 「児島律子の…」で主人公のキャリアウーマンに憧れている女性の後輩として出てくる「シゲちゃん」って、先の
    山崎マキコさんの「ためらいもイエス
    (やはり面白い恋愛小説!!)に出てくるやはり主人公のキャリアウーマンに憧れている女性の後輩「青ちゃん」と、性格が男っぽくて(ボーイッシュ?)さっぱりlきっぱりしているところなど、ほとんどそっくりなのですが、最近の若いOLでこういうノリの人が増えているのでしょうか???